工場・倉庫のコンクリート床の補修法|稼働を止めずに施工する方法も

工場や倉庫のコンクリート床の補修を検討しているものの、「自社に合う方法を探したい」「稼働を止めずに補修したい」という方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、工場・倉庫のコンクリート床で発生しやすいトラブルの種類や原因を整理したうえで、補修方法とそれぞれの特徴について解説します。さらに、稼働を維持したまま短期間で施工できるアップコン工法についてもご紹介します。
目次
工場・倉庫でよくあるコンクリート床のトラブルは?

当社アップコン株式会社は、全国各地の建物等の沈下修正に携わってきた沈下修正の専門家です。
工場・倉庫からのご相談は全体の約5割を占めており、床の段差や傾きなどのさまざまなトラブルに対応してきました。現場で多く見られるトラブルは、主に以下の通りです。
【工場・倉庫でよくあるコンクリート床のトラブル】
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上記からわかるように、コンクリート床のトラブルは工場・倉庫の稼働に大きな影響を及ぼします。製品品質や生産性の低下を招くだけではなく、フォークリフトの走行不良や転倒事故など、作業スタッフの安全にも関わる重大な問題です。
工場と倉庫で発生する床トラブルの違い
工場と倉庫では、建物の用途や床にかかる負荷が異なるため、発生しやすい床トラブルにも違いがあります。
工場では重い機械や生産設備を設置することが多く、床下に空隙・空洞が発生すると機械の振動が大きくなるため、製品精度の低下につながることがあります。また、沈下により機械の水平が確保されないことで不良品率が増加することもあります。
さらに食品工場では空隙・空洞部分が害虫の侵入経路・潜伏場所となり、衛生管理上の問題を引き起こすケースも少なくありません。
一方、倉庫ではフォークリフトの走行や重量物の保管による影響が大きく、床の沈下や段差によって荷役作業の効率低下を招いたり、ラックや棚が傾くことで荷崩れや製品破損のリスクが高まったりする傾向があります。
工場・倉庫のコンクリート床が劣化する主な原因
適切な補修方法を検討するためには、まず劣化の原因を把握することが重要です。
工場・倉庫のコンクリート床が劣化する原因としては、大きく以下の3つに分けられます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
【工場・倉庫のコンクリート床が劣化する主な原因】
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劣化する原因1:物理的要因によるもの
工場・倉庫のコンクリート床が劣化する原因として最も多いのが「物理的要因によるもの」です。主な要因として、以下が挙げられます。
▼工場・倉庫のコンクリート床が劣化する物理的要因
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工場・倉庫という特質上、重量物による過大荷重が原因で劣化が生じているケースが最も多く見られます。なぜなら、重い機械や設備、保管物の荷重が長期間かかり続けることで、地盤と床が緩み・沈下し、床の段差・傾き・ひび割れにつながるからです。
物理的要因による劣化は、放置するほど被害が拡大するため、早期発見・早期対応が欠かせません。
劣化する原因2:化学的要因によるもの
コンクリート床が劣化する原因には、化学的要因もあります。
▼工場・倉庫のコンクリート床が劣化する化学的要因
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強アルカリ性であるコンクリートは、空気中の二酸化炭素と反応して中性化が進行します。中性化が進むと内部の鉄筋が錆び、クラック(ひび割れ)が発生します。
クラックから水分や薬品が浸透するとさらに腐食が加速し、最悪の場合はコンクリートが内側から破裂する「鉄筋爆裂」につながります。
劣化する原因3:環境要因によるもの
コンクリート床は、環境要因によって劣化することもあります。
▼工場・倉庫のコンクリート床が劣化する環境要因
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以上の要因はコンクリートに繰り返し負荷を与えるため、クラックの発生につながる原因となります。
何が原因でクラックが発生しているかを見た目だけで判断することは難しく、適切な補修を行うためには専門業者による調査が必要不可欠です。
工場・倉庫のコンクリート床を補修する方法

工場・倉庫のコンクリート床を補修する方法はいくつかありますが、方法を選ぶ前にまず決めなければならないのは「部分補修か全体補修か」ということです。
部分補修と全体補修の違い
工場・倉庫のコンクリート床を補修する際は、「部分補修」と「全体補修」のどちらが適しているかを判断する必要があります。
部分補修は、段差やひび割れなどの不具合が局所的な場合に行われる補修方法です。一方、全体補修は床全体の劣化や広範囲にわたる沈下が発生している場合に検討されます。
どちらを選ぶべきかは現場の状況によって異なりますが、アップコンでは主に以下のような点を判断基準としています。
▼アップコンが考える判断基準
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特に、沈下や空隙・空洞が広範囲に及んでいる場合は部分補修では対応しきれず、根本的な原因が残るため再発のリスクがあります。また、表面のクラックだけを補修しても、床下に空隙・空洞が残ったままでは同じ場所に再びひび割れが生じることも少なくありません。
適切な補修方法を選ぶためには、事前調査によって床下の状態を正確に把握することが重要です。
主な補修工法の紹介
では、実際にはどのような補修工法があるのでしょうか。主な補修工法と特徴は以下の通りです。
| 工法 | 特徴 |
|---|---|
| コンクリート床打替工法 | ・主に全体補修で用いられる工法 ・既存の劣化したコンクリート床をすべて解体・撤去し、鉄筋を配筋し直して、新しいコンクリートを丸ごと打ち直す工法 ・500㎡規模の場合、約1ヶ月程度の工期が必要になる |
| コンクリート増し打ち工法 | ・主に全体補修で用いられる工法 ・既存のコンクリート床の上から、さらに新しいコンクリートを重ねて打設し、床の厚みを増す工法 ・地盤沈下の場合は新しいコンクリートの重みによって再沈下のリスクがある |
| 表面処理工法 (セルフレベリング工法) |
・主に仕上げ・下地調整として用いられる工法 ・流動性の高いセルフレベリング材 (自己流平性のある材料)を床全体に流し込み、自重で平坦な床面を形成させる工法 ・床の空隙・空洞はそのまま残るため、再沈下の恐れがある ・クラックが発生している床を工事する場合はクラック再発生のリスクが高い |
| ウレタン注入工法 | ・全体補修/部分補修どちらも可能 ・床の上から小さな穴を開けて、硬質ウレタン樹脂を注入して床下の空隙・空洞を埋めながら、既設のコンクリート床を持ち上げる工法 ・床下の埋設物など建物の構造に配慮する必要がある ・当社のアップコン工法はウレタン注入工法の一種(ただしアップコン工法は特許工法) |
| 樹脂注入工法 | ・主に部分補修で用いられる工法 ・コンクリートに発生したクラック(ひび割れ)に対して、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの液状の補修材を、専用の器具を使って内部まで圧入する工法 ・地盤沈下や過大荷重などの根本的な原因は解決できない |
関連記事:【一覧】沈下修正の工法まとめ|各工法の工事内容や特徴
コンクリート床を補修する際の注意点
コンクリート床を補修する際は、「何を補修したいのか」を明確にすることが大切です。
例えば、当社のアップコン工法は床下からコンクリート床を持ち上げることで、段差・沈下・傾き・空隙を補修できます。ただし、クラック(ひび割れ)再発の根本原因を解決できても、床表面のクラックそのものを埋める工法ではないため、クラックを目立たなくしたい場合は別途補修が必要です。
工場・倉庫のコンクリート床補修にはさまざまな工法があり、対応できる症状や工期・費用・稼働への影響もそれぞれ異なります。工法によっては大規模な解体工事や長期間の稼働停止が必要になる場合もあるため、補修の目的や運用状況を踏まえて選定することが大切です。
自社の状況に合った工法を選ぶためにも、まずは専門業者への相談をおすすめします。
稼働停止せずにコンクリート床を補修するならアップコン工法がおすすめ
工場・倉庫のコンクリート床を補修する際、最もネックになりやすいのが稼働への影響です。
工法によっては工場や倉庫の一部、あるいは全体の稼働を停止しなければならず、生産計画や物流業務に支障をきたすことがあります。そのため、補修の必要性を感じながらも、なかなか工事に踏み切れない企業様は少なくありません。
しかし、アップコン工法なら稼働への影響を最小限に抑えながら施工することが可能です。
ウレタン樹脂を床下へ注入してコンクリート床を持ち上げるアップコン工法は、測量から穴埋めまでの工程が最短1日で完了します。従来工法と比較して短工期で施工できるうえ、夜間工事にも対応できるため、工場や倉庫の稼働を維持しながら補修を進められます。

さらに、注入するウレタン樹脂はコンクリートやモルタルに比べて軽量なため、増し打ち工法などと比べて地盤への負荷を抑えられ、再沈下リスクの低減にもつながります。
集塵機の使用により粉塵を最小限に抑え、騒音・振動も少ない施工のため、食品工場をはじめとする衛生管理が求められる現場での施工実績も豊富です。
工場・倉庫のコンクリート床の補修でお困りの場合は、稼働を止めずに短工期で対応できる アップコン工法をぜひご検討ください。
<地震や地盤沈下による沈下修正の専門家「アップコン株式会社」の詳細はこちら>
【事例あり】コンクリート床の補修工事の流れ
工場・倉庫のコンクリート床の補修工事は、現地調査から原因の特定、補修計画の立案、施工、仕上げまで複数の工程を経て行われます。
ここからは、アップコン工法によるコンクリート床補修工事の流れを、実際の施工事例とあわせてご紹介します。工事の全体像を把握するための参考としてご覧ください。
【アップコン工法の施工手順】
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手順1:施工前の状態確認
福島県の倉庫での施工事例をもとに、アップコン工法による補修の流れをご紹介します。
この事例では、2011年に発生した東日本大震災の影響で地盤に変化が生じ、その後数年かけて倉庫内部の床にたわみや傾きが進行したため、補修のご相談をいただきました。

まずは現地調査として、中央に向かってたわんでいる床の状態や沈下の状況を確認しました。
手順2:施工前測量・補修計画の立案

続いて、現況の床の高さや沈下状況を正確に把握するため、オートレベルを用いた測量を行います。
測量結果をもとに、建物床の構造や沈下量、沈下している範囲、床下の空隙量などを詳細に確認します。そのうえで、どの位置からウレタン樹脂を注入するか、どの程度床を持ち上げるかなどを検討し、現場の状況に合わせた最適な補修計画を立案します。
手順3:施工前養生
養生が必要な場合は、施工箇所や周辺設備を保護するための養生作業を行います。
なお、アップコン工法は既設のコンクリート床を解体・撤去することなく補修できるため、施工前に機械・設備・荷物を移動させる必要がありません。養生作業も当社スタッフが対応するため、お客様の負担を最小限に抑えながら施工を進めることが可能です。
手順4:ウレタン樹脂注入孔の削孔

注入位置をマーキング後、ドリルで1円玉より小さい穴を原則1m間隔で削孔します。
地盤内に注入されたウレタンの影響範囲は半径1〜1.5mのため、アップコンでは隙間なく100%充填されるように、注入間隔を原則1mおきに設定しています。

なお、削孔時には集塵機を使用し、発生した粉じんを吸引しながら施工を行います。施工時には、周辺環境への影響を最小限に抑えることを心がけています。
手順5:ウレタン樹脂注入

オートレベルやレーザー墨出し器で高さを確認しながら、ウレタン樹脂を注入していきます。施工範囲の低い箇所から順次、土間コンクリート下へ樹脂を注入し、注入箇所だけではなく、周辺部の高さも常に確認しながら慎重に作業を進めます。
ウレタン樹脂は化学反応により発泡・膨張するため、床の状態を確認しながら少しずつ注入量を調整し、目標の高さまで床を持ち上げます。この工程ではミリ単位でレベル管理を行うため、高い精度で床の段差や傾きを修正することが可能です。
なお、ウレタン樹脂は発泡後、約1時間程度で硬化します。そのため、施工後は短時間で設備やフォークリフトの走行を再開でき、工場・倉庫の稼働への影響を最小限に抑えることが可能です。
手順6:穴埋・施工後測量・片付け

ウレタン樹脂の注入完了後、削孔した穴を無収縮モルタルで丁寧に埋め戻します。その後、施工後の測量を行い、計画値内の高さまで修正できているかを確認します。
問題がなければ施工範囲の清掃・片付けを行い、工事完了です。
アップコン工法で特殊な構造の床を修正した事例
アップコン工法は、一般的な工場・倉庫のコンクリート床に限らず、特殊な構造の床への施工も行っています。
神奈川県の食品工場では、他社に断られた2階冷蔵室の多層構造床を、わずか4日間でフラットに戻すことができました。

ここからは、この事例についてより詳しくご紹介します。
お客様のお困りごと:床に不陸・段差がある

食品工場2階の床は、コンクリートスラブの上に断熱ウレタン・木質合板・ステンレス板・FRPパネルを重ねた多層構造でした。
不陸の原因は、断熱材のウレタンが経年劣化によって収縮・劣化したことで表面のFRPパネルが浮いてしまったことにあります。パネル固定アンカーで部分的に浮きを抑えていたものの、アンカー間は浮いたままで根本的な解決になっていない状態でした。
また、入口付近には顕著な沈下も見られ、荷物を載せた台車を一人で移動することも困難な状況でした。
アップコン工法施工のポイント:的確な調査で原因を特定

施工前の調査により、断熱ウレタン層が荷重や繰り返しの衝撃によって広範囲にわたって粉砕・中空化していることが判明しました。この中空状態が床表面の浮き沈みの原因と判断したため、劣化したウレタン層に高強度ウレタン樹脂を充填する工法を採用しました。

アップコンの高強度ウレタン樹脂は、既存の断熱ウレタンより強度が優れており、床レベルをミリ単位でコントロールしながら施工することで、補修が必要と思われていた2階の多層構造床をわずか4日間でフラットに戻すことができました。
なお、アップコン工法を用いたその他の沈下修正事例は「施工事例一覧」でご紹介していますので、こちらもあわせてご覧ください。
工場・倉庫の床トラブルはお客様満足度94.2%のアップコンにお任せください(※)
工場・倉庫のコンクリート床に発生した沈下や段差、傾き、床下の空隙・空洞など、床環境に関するトラブルでお困りではありませんか。
アップコンは沈下修正の専門家として、全国の工場・倉庫で豊富な施工実績があります。現地調査から施工まで一貫して対応し、現場の状況に合わせた最適な補修方法をご提案します。こうした取り組みが評価され、お客様満足度は94.2%(※)にのぼります。
また、施工は専門教育を受けた自社社員が、補修計画の立案から工事・現場管理まで、全工程を責任を持って担います。

施工時はミリ単位で床レベルを管理しながら、硬質発泡ウレタン樹脂を注入することで、高精度・高品質な施工を実現します。
詳しい施工の特長や施工の流れ、よくある質問などについては「アップコン工法とは」をご覧ください。
※お客様満足度:弊社お客様アンケート(2020年3月~2026年3月 n=176)
“ウレタン” で課題を解決するアップコン株式会社

私たちアップコンは、ウレタン樹脂を使用して工場・倉庫・商業施設・店舗・一般住宅などの沈下修正をおこなうこと、道路・空港・港湾・学校・農業用水路などの公共インフラを長寿命化させることで暮らしやすい社会とストック型社会へ貢献します。
また、ウレタン樹脂の新規応用分野への研究開発に取り組むことで、自ら市場を創りながら事業を拡大していきます。
「アップコン工法に適合する内容かわからない」「具体的な費用や工期が知りたい」「ウレタンでこんな施工ができないか」など、ご質問がございましたらぜひお気軽にご相談ください。
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日本で初めてウレタン樹脂を使用し、沈下修正を行った第一人者。
関わった沈下修正案件は10,000件を超える。

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