食品工場の2階、冷蔵室内の床パネルに不陸が生じ、荷物を運ぶ台車の走行に支障をきたしていました。パネルの不陸を抑えるためアンカーで床パネルを押さえている状態でした。床パネルの不陸だけでなく入口の床も沈下していた状態。多層構造床、しかも2階の床ということで、他企業にも相談をされていましたが、どの企業も出来ないと断られていた経緯がありました。アップコンでは4日間で沈下修正と不陸を解消。その事例を紹介します。
床の構造はコンクリートスラブの上に断熱ウレタンや木質合板、ステンレス板などで構成され表面はFRP素材の床パネルの多層構造。不陸の原因は、断熱素材のウレタンなどが経年劣化によってやせてしまい、表面のFRPパネルがふわふわと浮いている状態。床の状態はパネル固定アンカーで部分的に浮き上がりを押さえており、アンカー間の押さえがない部分は浮き上がっている状態でした。
入口を入ってすぐの位置には顕著な沈下(浮き沈み)も見られ、台車に荷物を載せて一人で移動することに困難な状態になっていました。
施工前の調査の結果から、断熱ウレタン層が荷重や繰り返しの衝撃によって粉砕してしまい、広域に及んでいることが予測されました。多層構造のウレタン層が中空状態になっていることで床表面に浮き沈みが生じていると考えられました。工事では、状態が悪化したウレタン層に新たにウレタン樹脂を充填させることで、床面の浮き沈みを緩和させるウレタンの充填工事を行いました。
【多層構造の床の状態】

【施工ポイント】
今回の工事は、多層構造の床に使用されていたウレタンよりも耐久性が強いアップコンの高強度ウレタン樹脂を注入することで、本来では工期がかかってしまう、取り替えが必要だった床を、ウレタン樹脂の注入量をミリ単位でコントロールしながら充填をするという、弊社の高い施工精度で、工場の2階の床を短工期でフラットに戻すことができました。
従来工法とは違う工事設計のご提案とアップコンの確かな技術力を駆使した2階の床に発生したトラブルにも対応した事例です。