地盤や路盤、土間床下の空洞を補修する空洞充填工事の方法と重要性について

地盤や路盤、土間床下に発生する大きな空洞は、建物や土間床の沈下や道路陥没を引き起こす重大なリスク要因となります。
これらの空洞が放置されると、建物や道路の構造的な安定性が損なわれ、居住者や利用者の安全が脅かされ、重大な事故に繋がる恐れがあります。また、様々な業務に支障が生じたり、修復にかかるコストや工期も大幅に増大する可能性があります。
空洞充填工事は、こうした問題に対して、空洞を埋めることで現状の安定性を回復させるための重要な対策です。特殊な材料を用いて空洞を確実に充填し、地盤や路盤、土間床の強度を復元することで安全性を確保することができます。
この記事では、空洞充填工事の重要性や具体的な施工方法、使用される材料の特徴、そして実際の施工事例について詳しく解説します。
目次
地盤や路盤、土間床下に空洞が発生する原因
地盤や路盤、土間床下に空洞が発生する原因はさまざまですが、大きく分けて自然現象によるものと人為的な要因に分けられます。それぞれの要因を理解することで、適切な予防策や早期の対応がとれるようになります。
自然現象による原因
- 地下水の流出
地盤や路盤の中を流れる地下水が砂や土を運び出し、徐々に空洞が形成されることがあります。この現象は特に砂質地盤や地下水位の変動が激しい地域で発生しやすい傾向にあります。 - 地震や振動
地震の揺れや工事などによる地盤や路盤への振動が、地盤の変形や圧縮を招き、空洞を引き起こすことがあります。 - 地層の侵食
雨水や洪水などで地層が侵食され、地表付近や地下深くに空洞ができる場合があります。これにより、地表が陥没するリスクも高まります。
人為的な要因
- 老朽化した地下構造物
古い排水管や下水道管などの埋設管が劣化し、漏水や破断によって周辺地盤や路盤の土砂が管内に吸い込まれ、地盤や路盤が削られるケースがあります。これにより、空洞が徐々に拡大する可能性があります。 - 不適切な埋め戻し
過去の工事で行われた埋め戻し作業で転圧が不十分な場合、空隙が生じやすく、それが土間床下の空洞化につながることがあります。 - 掘削や開発の影響
新しい建築物の基礎工事やトンネル掘削などが原因で地盤や路盤が緩み、空洞が形成されることがあります。特に都市部ではこのリスクが高いとされています。
空洞充填工事の重要性:放置することのリスク
地盤や路盤、土間床下に空洞が発生すると、建物や交通インフラの安全性に深刻な影響を及ぼします。空洞を早期に発見し、充填工事を行うことは、大規模な崩壊事故を防ぎ、資産価値やインフラの機能を維持するために極めて重要です。以下で、地盤や路盤、土間床下に空洞があることの主なリスクを解説します。
建物の沈下や土間床の傾斜
空洞によって地盤の強度が低下すると、建物の基礎が不安定になります。これにより、建物が部分的または全体的に沈下したり、傾斜が生じたりする可能性があります。
また、土間床下に空洞がある場合、土間床を支える力が不均一になるため、時間が経つにつれて土間床がたわんだり、沈下が発生したり、ひび割れが生じる恐れがあります。特に、重機やフォークリフトが頻繁に稼働する施設では、この影響が顕著に見られます。
工場や倉庫、商業施設・店舗などでは、構造的な損傷が生じるだけでなく、業務や営業に大きな支障をきたすことになるのです。
地表の陥没
地盤や路盤の空洞が拡大すると、最終的に地表が支えきれなくなり、陥没が発生します。これにより、道路や駐車場、公園などの公共スペースで事故が発生する危険性が高まることになります。
道路をはじめとした交通インフラの陥没事故は、人命にかかわる重大な問題となります。

周辺地盤への影響
空洞がある地盤は、周囲の地盤にも影響を与える恐れがあります。空洞が拡大すると、隣接する建物や交通インフラにも悪影響を及ぼし、被害が拡大してしまいます。
空洞充填工事の具体的な施工方法と材料の特徴
地盤や路盤、土間床下に発生した空洞を適切に補修するためには、専門的な空洞充填工事が必要です。ここでは、代表的な空洞充填工事の方法について解説します。
モルタル充填工法
モルタル充填工法は、セメント系のモルタルを空洞内に流し込むことで空洞を充填する方法です。この工法の大きな特徴は、材料費が比較的安価で施工できる点です。
また、大規模な空洞の補修にも対応可能で、規模の大きな補修工事において効果的に活用されています。
ただし、使用する材料によっては流動性が低く、複雑な形状の空洞には行き届きにくいという点があります。また、材料自体の重量により地盤に負荷がかかるため、再沈下を誘発する懸念があります。
さらに、硬化するまでに時間を要するため、土間床の養生期間や道路の交通規制が長時間に及びやすくなります。早期の工場稼働再開や、道路の交通規制開放が困難であるという点が課題となります。
ウレタン注入工法
ウレタン注入工法は、ウレタン樹脂の原料となる2液を空洞内に注入し、化学反応による発泡・膨張と硬化の特性を活用して空洞を充填する方法です。
注入されたウレタン樹脂は液体状態からクリーム状態に変化し、その後ゲル状態となって最終的に固体となります。この特性により、複雑な形状の空洞や狭い隙間にも入り込み、空洞全体を隙間なく埋めることが可能です。
また、ウレタン樹脂は非常に軽量であり、モルタルと比較して地盤にかかる重量負担を大幅に軽減できます。これにより地盤への悪影響を抑え、自重による再沈下のリスクを低減します。
ウレタン樹脂は注入から短時間で硬化するため、工場の稼働停止や道路の交通規制を早期に解放することが可能です。施工時間を大幅に短縮でき、迅速な復旧が求められる現場においても高い効果を発揮します。
通常ウレタン樹脂は長時間吐出を続けると、熱が蓄積され内部が焦げてしまったり煙が発生しやすいため、大規模な空洞充填には不向きとされていました。
アップコンでは熱を抑える特殊ウレタン樹脂を開発し、大規模な空洞に対しても品質に影響を与えることなく、短工期で充填することを可能としました。
アップコンが行う、特殊ウレタン樹脂を使用した空洞充填工法では、小規模から大規模な空洞に適しており、道路の路面下や土間床下など、さまざまな場面で広く活用されています。
空洞充填工事の流れとアップコン工法の特長
空洞充填工事は、地盤や路盤、床下の空洞を埋めることで、建物や交通インフラの安全性を回復させるための重要な工事です。
以下では、アップコンが行うアップコン工法での空洞充填工事の流れについて説明します。
①資機材準備・施工前測量

空洞充填工事を始めるには、まず必要な資機材を現場に運び込み、施工準備を整えます。アップコン工法では、資機材一式をトラックに搭載して所定の位置に駐車し、使用機材の準備を行います。
施工前に、現況の土間床の高さを正確に把握するため、レーザー墨出し器を使って測量を行います。さらに、注入ガンを準備し、注入ホース(約80mの延長)を施工箇所に敷設します。
②ウレタン注入孔の削孔

次に、注入位置を1m間隔でマーキングし、16㎜(約1円玉の大きさ)のドリルでウレタン樹脂の注入孔の削孔を行います。
ウレタン樹脂が注入される影響範囲は半径1〜1.5m程度であるため、アップコンでは隙間なく充填されるように、注入間隔を原則1mおきに設定しています。
削孔時には集塵機を使用して、粉塵が飛散しないように吸引しながら作業を行うことで、周囲に対する影響を最小限に抑えます。
③ウレタン樹脂注入

ウレタン樹脂注入作業を行う際には、レーザー墨出し器でレベルを確認しながら慎重に作業を進めます。ウレタン樹脂を注入することで、空洞内が隙間なく充填され、床が安定します。
注入後、CCDカメラを使用して床下の充填の状態を確認し、ウレタン樹脂が隅々まで行き渡っていることをチェックします。
④穴埋・清掃・片付け

ウレタン樹脂を注入した後は、無収縮モルタルにより、注入孔の穴埋めを行います。
その後、施工現場の清掃を行い、注入作業で出た廃材やホースを車輌に積み込んで作業を完了します。
施工事例:アップコン工法による空洞充填
アップコン工法を使用した空洞充填工事の一例として、千葉県で実施されたアスファルト舗装の応急対策工事(陥没対策工事)をご紹介します。
本事例では、道路のアスファルト舗装下に多数の空隙・空洞が発生し、路面の沈下が進行していました。このまま放置すると、最悪の場合は道路陥没につながるおそれがある状況でした。

そこで、アップコン工法による応急対策工事として、ウレタン樹脂を用いた空隙・空洞充填を実施しました。
液体状のウレタン樹脂を舗装下に注入し、発泡・膨張させることで、空隙・空洞を隙間なく充填し、路盤を圧密強化しました。
ウレタン樹脂注入によって空隙・空洞を充填し、沈下の進行を抑制したことにより、道路陥没の危険は回避されました。

本事例のように、アップコン工法は道路の大がかりな開削を行うことなく、短工期で空隙・空洞を確実に充填できる工法です。交通規制の早期解放が可能なため、社会的影響を最小限に抑えながら、道路陥没リスクの低減と安全性向上を実現します。
【千葉県】アスファルト舗装 応急対策工事 (空隙空洞充填・沈下抑制・陥没対策工事)
地盤や路盤、床下の空洞充填工事は「アップコン工法」で
今回は、地盤や路盤、土間床下の空洞を補修する空洞補填工事について解説しました。
弊社が独自に行うアップコン工法の特長は、沈下・段差・傾き・空隙・空洞が生じたコンクリート床を壊さずに短工期で修正できることです。また、荷物・機械等の撤去作業や大型プラントの設置などが不要なため、操業を止めずに施工が可能です。
また他の特長として、
- 施工の体制がコンパクトなため速やかに原状回復が可能
- 従来工法に比べ再沈下のリスクを低減(ウレタン樹脂は、コンクリートやモルタルと比較し軽量なため)
- 既設コンクリート床を壊さずに施工可能なため、コンクリートを解体する際に発生する産業廃棄物のコストや、大きな騒音が発生しない
などがあります。
また、ウレタン樹脂の影響範囲は約1~1.5mのため、アップコン工法は1m間隔でウレタン樹脂を注入することで、
- 空隙・空洞を100%充填
- ミリ単位でのレベル管理で沈下を修正
- 床のひび割れの発生を極力抑え床に負担をかけずに沈下を修正
を可能にしています。
詳しい施工の特長や施工の流れ、よくある質問などについては「アップコン工法とは」をご覧ください。
“ウレタン” で課題を解決するアップコン株式会社

私たちアップコンは、ウレタン樹脂を使用して工場・倉庫・商業施設・店舗・一般住宅などの沈下修正をおこなうこと、道路・空港・港湾・学校・農業用水路などの公共インフラを長寿命化させることで暮らしやすい社会とストック型社会へ貢献します。
また、ウレタン樹脂の新規応用分野への研究開発に取り組むことで、自ら市場を創りながら事業を拡大していきます。
「アップコン工法に適合する内容かわからない」「具体的な費用や工期が知りたい」「ウレタンでこんな施工ができないか」など、ご質問がございましたらぜひお気軽にご相談ください。

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