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施工実績

【福島県】郡山国道4号バイパス道路  災害復旧コンクリート舗装版沈下修正工事

道路

地震で生じた道路の段差・沈下を車線減少規制のみで開削せずに修正

現場情報

施工面積 約2,430㎡
エリア 郡山国道4号バイパス道路
工期 24日間(2013年3月)
発注者 東北地方整備局 郡山国道事務所

お客様からの相談、課題

東日本大震災により被災した福島県の国道4号線郡山バイパス道路では、コンクリート舗装版が各所で沈下(最大153mm)し、
その影響で段差が生じ、車両走行時に車が跳ね上がるなどの支障が生じていたため、復旧にあたりご相談をいただきました。

▼段差ができた道路の様子


弊社工法の特長は、施工時の通行規制を車線減少規制のみにとどめながら、打替えを行うことなく、
コンクリート舗装版を硬質ウレタン樹脂の発泡圧力で押し上げ、短工期で段差を解消できる点にあります。
復旧工事の候補として、「打替え工法」や「PRC版舗装工法」がありましたが、現道交通への影響が最も小さく、
既設舗装版も活用でき、施工コストも含めて総合的に優位な弊社工法が採用されました。

施工手順

  1. 施工前測量

    作業車を所定の位置に置き、歯止めをしっかり行い、使用機材の準備をします。(注入機器の暖気運転等)
    在来地盤高及び段差量をオートレベルにより測量し、周辺影響物の確認及び養生を行います。
    その後、削孔位置をマーキングし、注入用ホース(施工使用延長最大75m) を準備します。

  2. 注入孔削孔

    計画の削孔位置に基づいて、削孔位置出しを行います。
    削孔位置を、φ=16mm(1円玉より小さい径)のドリルビットで削孔し、 路盤まで抜き切ります。
    削孔時には集塵機を使用し、粉塵が飛散しないように吸引しながら削孔します。

  3. ウレタン樹脂注入

    レーザーレベルやレーザー墨出し器と目視で注入時には高さを確認しながら
    コンクリート舗装版下にウレタン樹脂を注入します。

  4. 注入後測定、穴埋、片付

    オートレベルにより、施工前と同じ箇所のレベルを測定します。
    修正が計画値±10㎜以内に達していることを確認し、注入孔を無収縮モルタルで穴埋めを行います。
    施工場所の清掃を行い、完了です。

施工まとめ

全長17,200mの道路区間内、計8か所で沈下修正・段差修正を実施しました。
総施工面積約2430㎡、実働日数24日に及ぶ大規模工事でしたが
全ての地点で計画値までの修正が完了しました。

▼修正地点


▼施工完了後(③-1)
 

工事終了後には、 東北地方整備局内の技術発表会および第30回日本道路会議(2013年10月開催)において、
当社工法が「被災したコンクリート舗装版復旧への沈下修正工法の導入」という論文名で発表されました。

▼被災したコンクリート舗装版復旧への沈下修正工法の導入
https://www.thr.mlit.go.jp/bumon/b00097/k00360/happyoukai/H25/3-10.pdf
引用:国土交通省 東北地方整備局