アップコン通信

アップコン通信

【社長メルマガ】前にしか進めない動物

2021年1月22日 9:45

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ

〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。

 

 

第41号(2021/1/15発行)

 

 

 

前にしか進めない動物

 

 

 

 

 

こんにちは!

コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。

 

 

 

これ何だと思いますか?

 

 

 

そう、オーストラリアの国章です。

  
オーストラリアには多くの固有の動物がいますが、

その中でカンガルーとエミューが国章に選ばれています。

  
 

  
それはなぜでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 
オーストラリアは1778年1月26日に建国された新しい国です

 

この国がこれから前へ前へと進んでいくようにと

前にしか進めない動物の代表として

カンガルーとエミューが選ばれたそうです。

  
 

  
私は1989年に渡豪してすぐ、

勤務していた設計事務所の社長のリチャードからこの話を聞きました。

  
その時は、「へぇ~、すごいな~。」くらいにしか感じなかったのですが、

1月26日のオーストラリア・デー(建国記念日)になると

オーストラリア人の

「これからもっと自分たちの暮らしを良くしていくぞ!」

というエネルギーを感じ取ることができました。

  
 

2001年の夏、

 

私がジョンから沈下修正の施工トレーニングを受けていた頃、

同時に、私は自分が代表である設計施工一貫請負の会社・アーキプロの

廃業の手続きをしていました。

複雑な行政手続きは弁護士にほとんど丸投げでしたが、

お客様へは個別に連絡しながら、アフターフォローしていました。

  

 

大変だったのは膨大な数の建築関係の本と資料の整理・処分です。

  
ニュートラルベイの事務所にあった日経アーキテクチュアは

ノースシドニーの学校へ寄付しました。

  
デザイン専攻の学生たちが何台ものリヤカーを引っ張って

ノースシドニーから歩いてきたのにはびっくりです。

日本の本は写真がきれいだからうれしいと言って引き取ってくれました。

  
彼らの勉強に役立てばいいですね。

(ちなみに日経アーキテクチュアは創刊号(1976年)から今も購読しています。)

  
 

その他の大量の本と図面類はすべて、一旦キャッスルクラッグの自宅へ移動しました。

  
そして、後日、“彼”から

  

  
「いつ日本へ行くんだ?

日本のオフィスはいつオープンできる?」

 

  

  
と質問された日からほどなく、

私は段ボール箱に本と図面類を入れ始めました。

  
 

朝から一日中、一人で段ボール詰めを行い、

それらを家の前の歩道へ積み上げていきます。

  
全部で約150箱。

  

Tシャツも汗びっしょりです。

  
家の前へ段ボール箱を置いておくと市のごみ収集車が引き取りに来てくれます。

あまりにも大量なので市の係へは電話でボリューム感を伝えておきました。

  
 

  
夕方、

 

買い物から帰ってきた私の妻が、

歩道に置いてある大量の段ボール箱を見て騒ぎ、

泣き始めました。

  
今までは、

「部屋が狭くなるから早く処分してほしい」

と言っていたにも関わらず、

今度は「捨てなくてもいいんじゃないか」と訴えます。

  
  

私は、

 

「もう建築設計をするのではなく、

これからは沈下修正を仕事にするから

これらの本や図面はもう必要ないんだ」

 

と説明しました。

  
初めて沈下修正の現場を見た時の話や、

沈下で困っている人たちを助けることができるこの事業の魅力について、

何度も繰り返しながら話をしました。

  
 

  
しかし私の妻は、

  
「失敗したらまた建築の仕事をすればいいじゃない。

その時に本や図面がなかったら大変でしょう?

今まで一人で会社をやって成功してきているのに

何でやめなきゃいけないの?」

  
と意見を曲げません。

  
そして、ずっと泣いています。

  
結局、二日二晩泣き通していました。

  
 

  
最後は疲れたのか、あきらめたのか、

それとも私を応援する気になってくれたのか、

  
それ以来、私の妻は私に、

  
「建築設計の仕事に戻ったほうが良いのに」

  
というようなことは言わなくなりました。

  

  

  

  

 

あの日、私の妻が二日二晩泣き通していた時に、
私の心の中に

  
「この沈下修正の仕事からは一歩も引かない、

前へ進むしかないんだ。

建築の本を残して置いたら、
また設計の世界へ戻る言い訳になってしまう。

前へ進もう。

カンガルーとエミューが前にしか進めない動物であるように

私も前へ前へと進んでいこう。」

  

 

と、新たな仕事に対する強い決意が刻まれました。

 

 

 

 

name2

 

 

アーカイブ