アップコン通信

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【社長メルマガ】【中編】あれが人生の転機だった

2020年10月16日 14:05

※この記事は沈下修正の専門家アップコンの社長メルマガ

〔ニッポン上げろ!〕のバックナンバーです。

 

 

 

 

第15号(2020/10/13発行)

 

 

 

あれが人生の転機だった【中編】

 

 

 

こんにちは!

コンクリートを上げるからアップコンの松藤です。

 

「あれが人生の転機だった」【前編】の続きです。

 

 

 

部屋の外に止めてあるトレーラーからは発電機の大きな音が聞こえ

ジョンとジョーが作業のための準備をしています。

しばらくするとピーターに代わってジョーが部屋に入ってきました

彼はまだ10代で、アルバイトでこの仕事をしているそうです。

ちなみにジョンとピーターは20代後半で正社員だということです

 

 

 

ジョーは早速白いチョークを取り出して床に✖印を付け始めます。

部屋の中に約1.5メートル間隔で格子状に印をつけていきます。

「何をしているんですか?」

と私が聞くと、

「床にドリルで穴をあける位置をマーキングしているのさ」

と答えてくれました。

 

 

化学工場に到着してから小半時ほど過ぎると、

3人がトレーラーに載っているコンテナの中から

重そうな長いホースを部屋の方へ引きずりながら運び始めました。

消防ホースの倍くらいの太さのホースの先には、

彼らが「ガン」と呼んでいる銀色に光る特殊な器具が付けられています。
彼らは窓を開け、部屋の外側と内側に分かれてホースを室内に入れていきます。

 

 

ホースの末端はコンテナの中にある機械と繋がっているようです。

ホースが室内に10メートルほど入ると次の作業に移りました。

ピーターがタイベックと呼ばれる白い防護服に着替えます。

コンテナの横にペイントで描かれていた白い服と一緒です。

 

 

ジョーが先ほど自分でマーキングしたコンクリート床にドリルで穴をあけていきます。

部屋の中は音が反響してすごい大きな音(騒音?)になっています。

ジョーは他の部屋で働いている化学工場の人の迷惑にならないよう

出入口のドアを閉めました。

ドアを閉めないと中廊下を通してすべての部屋に大きな音が響いてしまいます。

私は室内にいるため、たまらず両手で耳をふさぎました。

 

ジョンとピーターはコンテナに戻りまた別の作業をしています。

 

ジョーが10か所ほどドリルで穴を空けたころ、

ジョンとピーターも室内に入ってきました。

 

ジョンが私に

「Nobu, 今からこの部屋のコンクリート床を上げるよ」

と言います。

 

「このガンの先端からA液とB液が同時に出て

コンクリート床の下の地盤で混ざり合うんだ。

2液は化学反応を起こしてウレタンに変わるんだけど

その時の膨らむ力でこのコンクリート床を地盤から持ち上げるのさ

 

 

出た~!

 

これは3か月前、“彼”が初対面の私に言った言葉だ。

あの時

「コンクリートがウレタンで上がるわけない」と私は思った。

そして“彼”のことを「詐欺師だ」とも思った。

今ここでジョンが“彼”と同じことを言っている。

 

 

ジョンも詐欺グループの一員なのか?

 

 

続いて

 

「まず、これを見てくれ」

向こうにある部屋の隅に置いてある機器からレーザー光線が出ているんだ。

そしてピーターの前に置いてあるこのレシーバーと呼ばれる装置がレーザーを

キャッチしているんだよ。」

 

レシーバーと呼ばれる板状の装置には液晶パネルがあり「0」という数字が見えます。

 

「今、数字がゼロだろ。これから床が上がっていくとこのレシーバーも床と一緒に

上がっていくよね。すると数字も一緒に変わるからよく覚えておいてくれ」

 

「Nobuはピーターの後ろに立っていてくれ」

 

「ピーター、OK?」
「O~K~!」

 

ピーターの声が響きます。

 

 

プシュプシューッ!

 

ガンから音がします。

 

シューーーポンッ!

 

コンテナの中から音がします。

 

 

ピーターは独特のリズムでプシュプシューッ!と続けていきます。

ジョンが言います。

 

 

「Nobu ! 今床が上がっているのがわかるかい?」

「えっ?えっ?」

「もう10ミリ上がっているよ!」

「え~っ?」

「ピーターの横からレシーバーの数字を見てごらん」

 

 

私はピーターの作業の邪魔にならないように気を付けながら

レシーバーをのぞき込んでみました。

 

「あ゛~っすごい! +10になっている!」

「+11、+12、+13・・・」

 

レシーバーの数字はどんどん増えていきます。

 

そして私が立っているコンクリートの床も徐々に上がっているような・・・?

 

 

「上がっている! 本当に上がっている!」

 

少しずつですが、室内から外を見ていると窓枠の水平線と

外の景色がだんだんズレていくのがわかります。

 

 

「Stop !」

 

ピーターがプシュプシューッ!の作業を停止しました。

レシーバーの数字は+25を示しています。

 

「Nobu, 今の作業でここの床が25ミリ上がったんだよ。

わかるかい?」

 

ジョンが尋ねます。
確かに・・・

確かに床のへこみが始まる前と比べて少しフラットになってきたような気がします。

 

「この床はNobuを乗せたまま持ち上がってきたんだよ。

ウレタンはすごいパワーだろ?」

 

・・・確かにすごい。

 

「さあ、次の注入をするよ。ピーターOK ?」

「O~K~!」

 

ピーターはまた1.5メートル離れた隣の穴に例のプシュプシューッ!の作業を始めます。

 

「また、レシーバーをゼロにセットしたからよく見ていてくれ。」

ジョンが私に言います。

 

 

数字がゼロから+1、+2、+3とどんどん上がっていくのが見えたその時、

 

 

「キャーッ!」

 

 

突然の叫び声に驚いて振り返ると、廊下に面したドアが開いていました。

 

 

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